目をとじれば/
凍湖(とおこ)
目をとじれば ただの暗闇
では なかった…!
目蓋のうら
そこは みずうみ。
湖面に さまざま浮かぶものあり
しぃんと なにひとつ浮かんでこない 凪ぎの日があり
あらしがきて 大荒れの日も
さざ波の白い鱗がささやく きらめきの日もあり。
刻一刻と変わり ながらも水底に
決して明かされない 深淵を抱えている
みずうみ。
目をとじたら みえてくる。
わたしが培った
みずの ゆたかさが。
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