舌の上の現代詩/左屋百色
 
六丁目に陽が落ちて、
七丁目へ逃げましたが、
現代詩に首をつかまれ倒されました。
見上げた空には、
読めない言葉が浮いてました。
ふわふわした毒、
現代詩の乱用、
八丁目は消えて、
九丁目はすこし燃えている。
十丁目に流れる川には情報、
二丁目はヒビがはいり、
三丁目は虹がでて、
四丁目は深夜3時。
五丁目はつめたく、
一丁目の花は粉々。

わたし百年間、
ずっとなめていた、
舌の上の現代詩、
はじめてのみこんだ。
明日の朝、
新しい百年がはじまる。

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