例えば言葉は/汰介
起きるだけであるし、
肉体を持っている以上、それは語る事が出来るだけである。
だから、過去の人間の言葉はその現実に生きた人間その物をあまり考慮しないで済むので、
より言葉が輝く。肉体に依存すればする程、消えて行く。
当り前だ。肉体は消えていくものだ。
だからその言葉の通りに出来た分だけ、現実において、力になるのだろう。
そこに価値があるのではなく、各々のその時々の肉体が、
それぞれの肉体における意味において価値をつけるだけである。
それは、求愛行動のための、政治を含む。
単純な事と言うのは、余りに単純すぎて誰しも恐れをなしてしまうのだろうと思う。
それは、ナマコを始めて食べる人のような事に近いのだろうと思う。
その味が分かっているとナマコを巡ってあれやこれやと色々な想像をして、
中々食べる事が出来ない様を見て可笑しく感じるが、
全く何も分からない状態だと、あれやこれやとやはり考えてしまうのである。
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