気味の悪い子、余計な子/すずきはちろー
 
ん曲がり、ズッキーニのような顔になる

妄想は次第に膨大に広がり、卑しい身分の野良猫どもを誘き出す原料となる

ほんの一瞬の気まぐれな風は恋心のごとく迸り

溢れ出す蜂蜜のごとく甘ったるい

くすぐる彼女の手首が官能的にひしゃげると

野良猫は少年に変わる

狡猾な彼でさえもただの馬鹿になり

必死に彼女を貪る

貪り尽くせども貪り尽くせず

底なしの夢へと誘わん

なんとも幼気な彼らの遊び

大人も知らない

彼らだけの夢遊び

今夜は余計な2人を掻い摘みながら

余計なものが一切ないこの世の中から救い出してやろう

自由になれ

少年少女よ
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