気味の悪い子、余計な子/すずきはちろー
 

とんがり屋根の上から薄汚れた子どもたちが落ちてきた

彼らは卑しく、とてもずる賢い

知らないうちにお金を盗み、食べ物を奪い取るかもしれない

隠れるのも上手くて、木登りだって得意なやつら

だから小奇麗な大人が捕まえるのは困難だろう

屋根裏部屋の小さなベッドに一日中潜り込んで、真っ青な顔をしている美少女がいた

美しいだけが取り柄で、あとはこの家の穀潰し

そう大人に言われ続けた、そう大人に躾けれられた犬のように純朴な子どもに哀れみの目で見つめられながら言われ続けた

美少女は夜に浮かぶ月を見て、泥だらけのお風呂に入りたいと願った

彼女の顔が歪にひん曲
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