ペーパーハウス/村正
紙の世界でコーヒーを淹れたい
記憶の断片がいまさら燃え上がる
繊維質の砂漠の中
雨で崩れる家
家具はライターで焼けてしまう
崩れても逃げ遅れない
折り紙ですべては元通り
心配しないで
バースデイケーキだってきっと
紙の家に住みたい
すべてが薄っぺらい
厚いものは見えないだけ
服もおもちゃもテレビもいらない
偽物じゃない望み
紙の毛を切りに出かけたら
紙の車にひかれかけて
体に折り目が付く
心配は要らなかった
あの家がまぶしくて
紙をつぎ足してはいけないと思った
だから紙飛行機を体
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