春の儀式/
朧月
つばめの親は
とぼうとする子供を助けない
少し離れた場所で
おとうさん
おかあさんはとまっている
何事か話しながら
たまに外へいく
こどもはうんしょとのりだして
どたばたととんでみる
あわててもどってくりかえす
あきずにくりかえし
くりかえし
なぜか私ははらはらし
親のつばめに腹が立ち
すべきことに追われていつのまにか
だれもいない巣に残されて
ようやっと春に慣れてゆく
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