親鳥/
朧月
今日が不安なのはいつものこと
ドアをあけたくない気持ちになる
雲っているから
雨がふりそうだから
制服の頃なら通じたいいわけ
もうため息はつかない
そんな約束は無効になって
背を押されながら歩いてゆく
先がみえないのに
立ち止まる自分の姿がみえてしまう
声にださない いってきますを
きいたように鳴く鳥は
味方にしたいほどつよくつよく
まっすぐに空をとんでいった
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