なにか/美砂
なにか、なにか、
なにかがある
みえない
なにか、なにか、
たぶんずっとありつづけてきて
たぶんずっとあるだろう
いまこのせかいじゅう
すべてほろびたときすら
たぶんしかたなく
あるだろう
ふるえながら
あるだろう
なにひとつ
そこなわれず
あるだろう
そして
わたしたちの
だれもしらない
つぎをむかえて
やはり
あるだろう
どうしても
あるだろう
いつまでも
あるだろう
・・・
ひとりぼっちの
なにかの
あいさつ
・・・
こんにちは
さようなら
こんにちは
さようなら
こんにちは
さようなら
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