春/朧月
 
春どまんなか
土からは
いきおいよく命がうまれてくる

その上にいる私は
押され気味にゆれている
風はあたたかい

どっちへゆこう
きまりきった日常なのにおもう
人って
どこからきてどこへゆくのか
そんなことを考えている

春どまんなか
振り向かない昨日に
いたはずの人を想い浮かべる
戻る   Point(4)