事実を分け合う/
kauzak
甘いキャラメルを
舐めながら
遠い未来を想像する
舌で蕩ける甘味が
想像を溶かしていく
未来なんてあるのだろうか
いまここ
見えているもの
味わっているもの
それは僕が感じている
から存在するのだとしたら
今日の雨は激しくて
傘が役に立たなくて
とか
君と事実を分け合うことが
世界が確かにあるってこと
耳鳴りがしている
HDDが唸りを上げている
どちらも機械音で
自分が機械仕掛けのような
気がして手が止まった
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