事実を分け合う/kauzak
 
甘いキャラメルを
舐めながら
遠い未来を想像する

舌で蕩ける甘味が
想像を溶かしていく
未来なんてあるのだろうか

いまここ
見えているもの
味わっているもの

それは僕が感じている
から存在するのだとしたら

今日の雨は激しくて
傘が役に立たなくて

とか

君と事実を分け合うことが
世界が確かにあるってこと

耳鳴りがしている
HDDが唸りを上げている
どちらも機械音で

自分が機械仕掛けのような
気がして手が止まった
戻る   Point(5)