真中の食卓/朧月
 
あなたと会話をする
迷路にまよいこむ
歩いても
ふいに道があわられきえる

言葉が
ひゅるひゅるとうねって
あなたをかすめてながれてゆく

わかってない
互いがしぼりだしている
声すら風にのまれてゆく

着地できない
また今日もあきらめそう
ただよいそうになる心をつかまえながら

会話って不便ね
花たちは笑っている
私たちは
それでも言葉に頼って生きているのだ

どうにかおりたった場所が
いつものそれぞれの椅子だった
食卓は
そんなわけであったほうがいいとおもう
私たちの箱に
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