シャガの花/
灰泥軽茶
人気のない坂を上がっていくと
ひっそりと神社が出迎えてくれる
気持ちがすっと抜けていく
石段を一歩づつ上がっていくと
太陽の光りに照らされ風に揺れるそれは
シンクロナイズドスイミングのお姉さんが
揺らめく水面から綺麗な脚を
出しては引いて伸ばし曲げる
くるくるまわり万華鏡のように
華麗な水中ダンスを踊る
そんな風にシャガの花はしなりながら
生き生きと輝いていた
私は少しの間見惚れて
深呼吸しながら本殿へとお参りし
その奥の山へと登って行った
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