苦いもの/
世江
恋して、愛されて、
夢みたいな時間の中で、あんたの声を聴く。
胸の奥にまで響くその音は、私をひどく安心させる…
苦しみさえも、遠くへ飛ばす。
一定のリズムで、
私の頭の上を行ったり来たりするあんたの手は、楽しそうで…
優しくて、
柔らかい…
その手を掴んで
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