この歌/文字綴り屋 ひじり
 
色んな歌を歌ってきた
たくさんの歌を歌ってきた
だけど今俺の胸に残っているのは
ただ1つの歌
あんなに強くあった悲しみも
天に昇るほどだった喜びも
なぜ俺の胸には残っていないのか

これが時が与える癒しなのか
それとも生きるための忘却なのか

俺の胸にただ1つある歌
息をするための音
動くためのリズム
感じるための旋律

俺が俺でいるために
俺が俺で生きていくために
今ここで力限り歌うこの歌を
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