毎日は、青い空/加藤
 
手を離したら ただ離れていくだけだと
分かっているのに
風船のように
離したくないのに 離すことを
自分でして来た もどれない

大人になった私は 変わってしまったのか
日々過ごす時間の中で 漠然と
流すように思い出すこともある

道を歩くだけでキラキラと足元が光っていた
汗ばむひたいに夢がつまっていた
それでも今いいとも悪いとも言えない
あの日も 今日も 全て絵を見ているようだから
過ぎる時を待っては見送っている

何も考えず向こうを眺めていると
海のように広いものが心をさらっていくことに気が付いて
なんとなくふがいなくなる
絶叫できたらどんなに気が晴れるのだろう?

だから無暗に笑ったり 笑い声を上げたりする
そうすれば今日がより良く終わることを
私は知っている

時々 泣いたら青く澄んだ空を思い浮かべる
時々 泣いたら澄んだ空が頭に浮かぶ……
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