1/2668人/月乃助
 

答えをさがした 730日
自然の摂理などと、許しはしない人の 天にもとめる償い


疲れたものたちから
帰りのないものを、思い出のなかに埋葬しはじめた
それの、どこがいけないのですか、
死が、一律に均等を得ておとずれたことに
平等という 不条理をのみこむことなど
できはしないと


僕の眼窩に這いいる 小蟹は、
それが、かつて見た港の 漁村の景色をしるよしもない

痛い イタッ
犬が、僕の腕に牙をたてた 白骨化した
それはいつか、ソフトボ‐ルを投げた腕


老人の 犬を呼ぶ
するどい口笛の音


 水葬されたさきでは、だれも
死の衣を ぬぎすて
あらたな命をやどす
生きるものたちが、祈り続けるように
死者たちもまた 生きるものたちのために
幸せを 祈らずにはいられない


 母さん
いいえ、
行方不明などでは、ないのです
僕は、死してなおどこかで
生き続けているのですから


だから、、、、





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