春の囁き/
灰泥軽茶
地面はまだ雪が積もったままだけれど
雪の下からは水の流れる音が聴こえてきて
清らかな春の囁きが
頭の中を流れていくようで心地良い
上を見上げれば木の枝には
春の芽がびっしりくっついており
指ではじいたら綺麗な音が鳴りそうで
頭の中ではオーボエとおもちゃの木琴の奏でる
いささか不釣り合いな
春の囁きが聴こえてきて嬉しくてまた歩きはじめる
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