祝福の歌/HAL
 
今日きみは61歳になった
お袋さんの年齢を追い越してしまったね
でもお袋さんはきっと喜んでいると想うよ

50歳の頃こんな歳で
“誕生日おめでとう”なんてと
想っていたきみ

幾つになっても誕生日とは
きみが生きているということ
それは祝福されて佳いことだ
年齢を重ねるごとにね

誕生日って
きみが生まれた日というだけじゃない
きみがいま生きていることへの祝福なんだよ

もう分かるだろう
そう誕生日はきみの生へのお祝いなんだよ
だからきみを愛する色んなひとが
きみが生きていることを歓んでいてくれるんだよ

だからぼくもきみに言う
“誕生日おめでとう”と
きみが生きていることに“おめでとう”と

来年も“おめでとう”と言えることを祈りながら
100歳の誕生日にも“おめでとう”と言えるならと
想いながらの“誕生日おめでとう”

そしてきみも言うべきだ
ぼくが生きていることを歓んでくれて
“ありがとう”と

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