雲と柔らかいほっぺ/よしたか
 
居がかった性別だなと思いもしたんだけど
愛情を行き渡らせる心の動きとでもいうのかね
それが一回死んでしまった人のように迷いなく暖かった

どこまでも伸びる指が
構造と色彩を増す雲をかたどって
その横を現象の雲がたおやかに流れていく
君の車はヒットしたラブソングばかりが流れる
君が楽しそうに歌う間は嫌いじゃないんだ

好きなんだ君の柔らかいほっぺ

陽射しがバレリーナのように跳ね回り
善良な風が賑わうどこにでもある公園で
子どもの自分が砂の城をつくっている
そういった体験はないけども鮮やかに思い出せる
崩れることさえプランにいれて夢中でつくってる
泥の顔を泥の手が洗
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