真夜中に鳴く鶏/よしたか
 
なる
そんな素敵なことが気のせいみたいに泡の記憶
そんな野暮なジェットコースターの性格が
生きていくため
生きていくためと
卑小な怒声みたいに
眠りを拒んだ僕の体を突き抜けて
あの素晴らしい感情の爆発が
もういつかの褪せた結晶になって
胸の空洞を冷ややかにカランと転がって
だから
だから
真夜中に鳴く鶏がいるかも!?

捨て猫が尻尾をピンと伸ばして
新築と廃屋の隙間へ生意気な足取りで消えていく
シンシンシン
上手に冬の風に乗った紙飛行機が
空飛ぶ氷柱のようにエレガントだね
ヒューヒュヒュー
通り過ぎる車を数えるのをやめた人が
あなたを午後のブラックコーヒー
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