牛三郎/灰泥軽茶
 
私はモノに名前などはつけない

自転車や楽器など愛すべきモノたちへ

名前をつけてはいつくしむ人たちに対して

嫌悪感ほどは抱かないがむず痒くなる

しかし私は毎日牛乳を飲むときや

もう牛乳がなくなったので買うのを忘れまいと

頭にその名前を想い浮かべるとき

ぎゅうざぶろうと呼んでしまう

牛三郎でも飲むか

牛三郎を忘れないようにしとかないとなど

自分でも改めて思いかえすと不思議でむず痒い

納豆など毎日食べるし

もっと好きな飲み物や食べ物はあるのに

牛三郎だけはわたしにとって

意味のある存在なのかもしれない



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