転がる花/よしたか
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孤独、生の騒ぎと死の無言に君は何を聞きだした?
孤独、握り拳の財宝と結んだ小指の煌めきに、君は何を見た?
孤独、小さな硝子に傾げたポトスと黄ばんだ森の癇癪の中で君は何を水と言った?
君と君の間を埋めたのは
埋め合わせの借り物じゃないかい?
いいえ
間に合わせの自作自演?
いいえ
背中合わせの腫れ物?
いいえ
幸せの天上に頬杖?
話らうようで
何か気を保つまじないをぶつぶつ呟くように
世の中の大通りを歩いていく君
−孤独君、孤独ではないさ
−孤独ちゃん、孤独なままでもある
−孤独さん、孤独様ではないような孤独殿
(孤
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