路上/
吉岡ペペロ
じめてだった
喫煙所のスーツたちが対面の病院に連絡してくれた
あまりに近かったものだから乗用車で迎えに来てくれた
そのあいだも馬鹿みたいに留守電のコールを聞いては消していた
それをなんども無感動に繰り返していた
ふだんは高くない血圧が上昇していた
お酒も飲んでいないのでストレスだろうとのことだった
副交換神経がぶっこわれているのかも知れない
医者の説明を聞きながら早く抜け出したくなっていた
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