青空/赤青黄
 
げて
立ち話はちょうどいい所ですっと止まって
音楽がマンションからいなくなって

みなベランダに出で青空を仰ぐ

あらゆる音が青空に向かって飛び立っていく

青空だけは
ここから見る青空だけは、
格別なんだということを
このマンションに住む住人達は知っているのだ





男コーヒーをすすると
隣の部屋からくしゃみの音がしたので
男はくすっと笑ってしまった

すると
男のコーヒーから湯気が飛び出して
するするとマンションの外壁に沿って上昇していくのだった



まっすぐに昇っていった、

人々の生活が切り取られた窓を一つずつ包みながら、青空に向かって

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