生命、/田園
 
生命とはなんだろう。

父母を―私がまだ光だったころ―なんとなく選び、
生まれてからする「一つのテーマ」を神様からもらって、
おぎゃーと生まれてくる。涙。

年は残酷な程に大急ぎで通り過ぎるが、
その中で出会ったり別れたり、
惚れたり嫌悪したり、
渦中では地獄だったことが、時をへて笑い話になり、
目じりにしわができたりする。
いづれシミの数やらなんやらが気にならなくなり、
ただ、生きてきたという現実だけが残る。

生きてきた。
とは、なんだろう。
あまりに漠然として、それでいて現実的すぎる。

間違いを犯し、懺悔をすることもある。
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