twitter/葉leaf
ドアを開けると その先にはまたドアがあって その鍵を開けるのに一苦労し そのドアをやっと開けてもその先にはまたドアがあることは 余りにもわかり切っていることだから 開けたドアをいったん閉めて しばらく元の部屋にとどまってみる 時計の音を聴き 布団に身を投げ 軽く本でも読んでみる
人間ではなかった 人間に近くもなかったし 人間に似てもいなかった だが人間のように呼吸し 人間のように恋をし 人間のように死んでいった そいつを何と名づけるかは各人の自由だし そいつも今となっては気体と液体のはざまにいるだけだが 試みにそいつを 「私」と名づけよう
何かをドロドロに溶かしていく その何かは僕の体
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)