矢印/らいみ
印をたどることになった
これはいつか昼間にどんどんあるいた道かもしれない
とすると知らない場所に行ってしまう
でも、そんなことどーだっていい
とにかく着いて行く
矢印が行き着いた場所は
矢印の集まる場所だった
四方八方から矢印が集まって来る場所
ここはどこだろう
矢印の墓場か
ひょっとして「忘却の彼方」?
まさか
忘却だったらなにも思い出せないはずだ
忘却という言葉を忘れていないのだから
ここは忘却の彼方ではない
彼方ではあるけれど 忘却じゃないものの彼方だ
いったいいくつの矢印がここに集まってきているのか
ぐるりと回り始めて 百まで数えみた
ばか!
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