花ひらけ/田園
花ひらけ
梅桃桜と順々に咲きほころんで、
空へ昇華される花々。
私は久方ぶりに太陽の光を全身に浴びて、
自然の美しさにほれぼれと、
園児の様にはしゃぐ。
花は毎年散ってしまい、
時には木ごとなくなるものだけれど、
その不条理をもふんわりと包み、
気丈に咲くのが花というもの。
私は足掻いても、
そんな「美しい必死」は行えないかもしれないけれど、
誰に見られてもおかしくないように、
どんな不条理をも、
きちんと食したいものだと憧れる。
それがどんなに不格好なものであっても。
花、ひらけ。
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