春宵一刻/梅昆布茶
金色のみかんの浮かぶ夕景に君への想いがひとつふたつ
朝の息にかじかんだこころ暖めて君の手を取る冷んやりと恋
パルメザンふりかけて朝のナポリタンコーヒー色の目覚めの時間
タブレット指を滑らしメール読む鬱の寝起きの悪さの便り
電話の向こう京都の春は何部咲き匂うならそれは君の命
新都心夜の灯りの煌煌と隅々までもこころを照らす
場外の築地の朝は賑わしく外人さんの聞き慣れぬ会話
一手間かけて安あがり居酒屋にないメニュー愉しむ
ユニクロのデザインTシャツフリースとなんとも安価な僕のファッション
亡き歌手の歌が聴こえる太陽が目にしみるほど痛かった
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