かつての詩/
番田
僕は詩を書いた
それを読み返した 僕は
まだ きっと 僕の
できることがあるのかもしれなかった
君は金も得られないまま
行ったり来たりするのは憂鬱だった
だけど そんなふうに 僕は
僕の詩のことばかりを考えていた
君の街に春が来れば
このエロビデオ屋の中で 死ぬのだと
僕の目の前の子を
目の中に 刻みこんでいた
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