将来の夢/たもつ
 
 
 
二人でガラスのコップに入って
誰かが水を入れるのを待っている
窮屈なのが
とても楽しかった
将来何になりたいか
お互いに言い合いっこをした
君は看護師になりたいと言った
僕は宇宙飛行士になりたいと答えた
そんなありきたりな夢が
くすぐったくて笑った
夜が更けていく
二人しかいない部屋でこのままずっと
誰も水を入れてくれなかったどうしよう
なんて考えもしない
君に聞きたいことがあったはずなのに
それが何だったか忘れてしまった
どうでもいいことだったのに
忘れてしまった
 
 
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