彩る夏の夜/にゃんしー
 
ました

「未来は君の手の中にあるよ」

て、何もないじゃん
ねえ、何もない
そっか……何も、ないんだ

彩る夏の夜に僕は
スイカを割ろうとしてる

彩る夏の夜に僕は
うっかりした振りをしてる

彩る夏の夜に僕は
大切なことを忘れそうになる

彩る夏の夜に僕は、
手を離す

詩人にとってテクストを外すという行為は
ボクサーがグローブを外す行為と同じだ

人間はナイフより切れる

だから、ほら

やさしくなろう
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