アポロ/裏町の月/茶殻
明日は雨が降るらしいから
ぼくたちは油膜のなかで会うことになる
日ごろ閑古鳥の鳴く裏町も
雨になると人が増えるから
いつもより約束は固くしておく
約束なんかしなくても
導かれるのが運命なんじゃない?と囁くのは
フォーマルに勤勉な悪魔ではなく
ライダースを着こなす天使ではないか
化粧水の霧が濃いね
、シミュレートされるセンテンス、
これでもだいぶ雨雲を食べてきたんだけど
月面でタンバリンを叩くように
キスをするつもりだ
単板ガラスに虹を含む結露
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