後悔の指/朧月
 
人を責めるなんてきもちわるい
なのに時々夢中になってしまう
きもちわるがりながら
おぼれてしまう

自分をも責めながら
だれかのせいにせずにはいられない

きっと理由がいるのだ
生きることや歩くことに
それをくれないから
だれかを責めている

こたえが
書いてあればいいのに
さきゆく人は
どうして書いてくれないのだろう

そうして私の指にも
書きしるすものはない
戻る   Point(3)