誕生/赤青黄
 


眩しさを初めて知ったのは
僕の記憶の、一番、始めの頃に、
等しい、

ココロに抱いた、
感情の粒が、ほら、

また新しく、
唄を、歌っている、

唄を、

明け方の、カエルのコーラス、を
求めて、僕は、腕を伸ばした、

黄色い斑点で、
覆い尽くされた、僕の傘から、
見えない糸が、何本も張り巡らされていて、
それは、傘を中から支えていた、


糸は、まだ

まるで、砂漠の中に、
一人ぼっちでいるような、感じが、
僕を取り巻く、

怖いよ、
まだ僕は声を出したこともなかった、
けれど、
怖いときに、叫び声を上げれば、
誰かが、僕のこ
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