支配する環/瑠王
大きな山があって
そのまわりを道がくるくると続いている
頂上からゆっくりと転がり落ちてゆく
それがわたし
あなたであり、わたしたち
一本道は迷うことはないけれど
あなたはいつも怯えている
道が途切れることなんて決してないのに
そしていつも後悔している
もっと高いところから景色を眺めるべきだったなんて
山そのものは、こんなにも美しいのに
そして終わりが近づくとあなたは言うの
もう安心だ、って
わたしはその道の終わりこそが恐ろしいの
その地上での自由は
きっとわたしの気を狂わせてしまうから
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