【HHM参加作品】「荒地」/すみたに
 
いかいかさん「荒地」
http://bungoku.jp/monthly/?name=%82%a2%82%a9%82%a2%82%a9#a06

 荒地では存在というが存在が無視されていく。自然とは無と等しく、無へと移ろいで行く。豊穣という自然の持つ力から見放された土地、あるいは根こそぎにされた土地。
 それは収奪されてしまったものなのか?
 あるいは、地球規模での気象現象で形成された土地なのか?
 何か大きな力にかき消れた存在の根をはることのできない固い大地。そこには何が生えようと、何が置き去りにされようと、まるで軽い、風雨にさえ触れられない、土地からは浮遊する。だからこそ荒地では存
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