声/
まーつん
砂丘のてっぺんに立ち尽くして歌う
君のソプラノ
俺は君の足元で震える
一掴みの雑草
音の滴を全身に浴びて
枯れかけた葉を再び広げる
歌ってくれ 思いのままに
君が自由をつかむほど
俺も解放されていく
聴きたいのは君の声
真夏の炎熱の中で
冬の木枯らしの中で
己が憎しみに目が潰れて
光の中にうずくまるとき
己が欲望に踊らされて
暗闇の中を惑うとき
聴きたいのは君の声
愛を歌う 君の歌声
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