応えが欲しい/詩貴
 
普通というものが大多数の者たちに彩られて

答えなど在りはしないのに


夕焼けを眺めた

ただそこにある儚い存在が

今日のわたしを救ってくれた


人は好きだよ

それ以上に嫌いだよ


嘘を塗りたくる世界に居て

苦しくないのかな

大人たちの薄ら笑いが

特に顕著で

感受してしまう己の機微がにくらしい


それでも

彼らを好きになろうとしている



どうして


わたしはそんなことで


泣く必要があるんだろう
戻る   Point(1)