雪迎え(1)/ブライアン
山形県南陽市の赤湯では「雪迎え」と言われる現象がある。晩秋の小春日和に良く見られるらしく、それがあらわれると間もなく雪が降り始める。
「雪迎え」は細い糸が空に漂う現象のことを指している。長い間、原因不明とされてきたが、錦三郎さんが、蜘蛛の糸であることを解明した。
昔から湯治場として栄えた赤湯の東の端には、白竜湖がある。今は美しい田園風景が広がるが、かつては大谷地と呼ばれた泥田だった。小学生のころ、三メートルはあるだろうと思われる竹馬を使い、泥の田に苗を植えている写真を見たことがある。どこかの資料館だったか、教科書だったか覚えていない。今は灌漑事業が進み、田植機で田植えが出来るように
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