白昼夢/
伊織
言えないようなこと、
して。
知ってる。
昨日の夢で私は
人には聞かせられない吐息をついて
誰にも見せたことのない顔で
あなたしか知らない声で鳴いた。
ずるい。
私しか知らないあなた、
まだ見ていないのに。
触れたいんでしょう?
(その頂に右手を重ねて)
欲しいんでしょう?
(息が止まるくらい唇を塞いで)
夢を夢で塗り替える準備なら
ずっと前からできてる。
だから、
ねえ、
もう、
来て。
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