うるさいうた/赤青黄
尻尾は
草の陰からちょっとだけのぞかせて その数は二つ
ちょっとだけこすれあって その音の数は多岐に渡る
森が
新しい
命の誕生を祝う間
どうぶつ達は草と草の間から
また尻尾を出しているのだ
ラララララ タタタタタ サササササ
けれども人間たちは、これを出しているやつらが動物でないことを知っていた
なぜなら人間たちは、音を出す動物ならびにその他もろもろを絶滅させたからだ
ゆえに人間たちは、さっきからずっと銃を片手に尻尾のありかを探していた
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