灯台から見える海/within
 
断食すれば
恋する白うさぎ
念ずれば
花が咲き乱れるわたしの体
13番目の少年はうさぎ少女を探している
わたしは体と心をどこかに仕込んだ
髪結いの時間にカフェに寄る夜。
破綻する。
それに向かって特攻。
ぐるぐると回りながら昇ってゆく感覚に
私は蛇を思い出す。

失われたシニフィエ。
光。雪。発光。白色。仄かな。
どこまでも、どこにでもある、私たち。
兆し。火花のような瞬き。
目を、閉じれば、永遠。
絶え間ない、潮騒のような、無限性。

荒野は広がる無限の六畳間。
つまりは安寧のもとに
帰りたいと願う少年山羊。
血で毛を染めて
森を出る
幻の海を見る
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