慢性凡人病、「わたしは死にたい」/すみたに
 


  この世で一番残酷なことは、
  音も知らずに踊らされている、
  幼い道化が道化と自覚するような
  瞬間じゃないだろうか。
  
  わたしがわたしと自覚して
  しまうと死にたくなるんだ、
  これは病気でない。
  なぜならわたしは凡人だから。  

  さようなら、さようなら、
  このありふれた<わたし>よ、
  どこにでもある人よ。<わたし>は常に凡人だ。

  殺されてみなければ、
  生きることの喜びが掴めぬことなどないだろう。
  未来のことを考えるほどわたしは愚かではない。

  二

  あれもこれも
  求めて後悔し続
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