いつか見た虹/itukamitaniji
かったんだ
だから何かを選ぶ勇気や 捨てられる潔さが
ひとかけらでもあったなら もう少し器用であれたかな
ある日の僕は 雨上がりのまだ曇った空に
微かに掛かった虹を 見つけて喜んでいた
それは今と変わらない とてもくだらない日々だった
けど今よりは 真っ直ぐ前を向いて笑ってた気がする
今や自分を愛せないで 何が未来だ絆だ言うの
くだらなくなったのは きっと自分の心だろう
わけもなくただ 歩いているだけのような日々
掲げている夢も目標も よく疑いそうになるけど
それもいいだろ 元々器用じゃないのは承知だろ
それしかないだろ 困ったことにそれが自分だろ
大切にしまっていた 悲しかった楽しかった風景も
いつか見た虹も いつの間にか見えなくなったけど
それは喜ばないといけない 自分でちゃんと歩いて
離れたんだもんな ちゃんと前に進んだって証拠だろ
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