精霊への解脱/yamadahifumi
 
白い慰謝が俺の肩を

まるで虎のように喰った

淋しさは秋のように夜の方へ

・・・今、俺の言葉を直知できるやつはいない

だから、俺はいつも精霊達と戯れている・・・

お前達、たまには我が家におかえり・・・

あの大地の母に、貴様らの接吻をくれておやり・・・

精霊達は、いやいやと首を振って、まだ、俺と遊ぶという・・・

あの木立で風が鳴っているのは、大地の母が

お前達を呼びに来た証拠なのだよ・・・

精霊達は群を成して、霊火を残して帰って行った・・・

そして、俺がそんな奴らを見送っていると、人々がやってきて

「このキチガイ!・・・お前は誰と話していたんだ!」と叫ぶ

・・・だが、俺の目にはもう君達の姿は見えていない

いつの間にか、俺もまた精霊の一人になっていたからだ

戻る   Point(1)