月曜の朝/まきしむ
空中に飛散した
刃物をかき集め
二の腕の動脈にぶら下げました
ノイズが溢れ
小鳥たちが騒(そう)
友だちは今どこにいるのか
居たらそれは石像か菖蒲の葉
小石を蹴る子供のランドセルに
入ったわたくしは
気づいたら屋上で猛風を浴び
山の間に落ちる夕日を横目で見やると
手すりに触れちょっと下を確認
黒い無数の影が歩行している
向かいのビルのてっぺんで
アンテナが空を支え
僕は背中を押され一歩踏み出す
と、テーブルの上で日の光を蒸留する花瓶が
恥ずかしそうに笑っている
見てくれや、湯呑の中で
茶柱が立っているんだぜ
ファブリーズの中身が
空中に飛散して
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