てだこ、大ぬしが飛ぶ/ミネ
てだこ、大ぬしは飛ぶ
てだ、いちろくが、
てだ、はちろくが、
日夜
苦しそうにマフラーを
まいてるカップルたち
こんなすがすがしい愛はない
うどんのようにスルスルと伸びて
熱い湯気をたっぷりしこんで
ん、なるだけ大砲の傍を
手をつないで歩いていってくれ
ビュッ…と
風
あるいは閃光
水牛が尻尾をはたはた
コンビニを横切るのだった
おくれ毛がなびいて
だんだん珈琲も冷めはじめ
二進法はとにかく破裂
飛火しちゃって
小屋で鶏がばたつく
啼く、啼く
バタバタと
羽
鮮明な血痕
怒りに震えるもわれわれ
横文字だらけのシャツを
しょいこむのだった
二日酔いのような頭で
ひねり
悩み
哀しみ
愛す
ビュゥ‥と
嵐
あるいは大ぬし
あけもどろの はなの さいわたり
あれよ みれよ
きよらやよ
てだこ、大ぬしが飛ぶ
(※「おもろさうし」より一部抜粋)
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